倒産・破産準備する書類・相談機関の特徴

持参書類

基本的な書類特に給料未払いでの労働相談の場合

  • 弁護士による受任通知(債務整理の開始を知らせる文書)
  • 裁判所による破産・民事再生手続開始決定の公告(官報に掲載)
  • 労働契約書または雇い入れ条件通知書
  • 給与明細書
  • 離職票
  • 給料未払い・支払い遅延に関する雇い主側の連絡文書

賃金額・支払条件がわからない場合

  • 職安の求人票
  • 求人広告(求人に関するウェブサイトの写し)
  • 源泉徴収票

これらがない場合

  • 毎月の給料支払額と未払いの額を書きだしたもの
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相談機関

  • 労働基準監督署
  • 社会保険労務士会
  • 法テラス・弁護士会が実施する労働関係の法律相談のうち、無料のもの
  • 弁護士(民事法律扶助その他の無料法律相談を行う事務所)

裁判所での手続き・裁判外での交渉での回収は困難です

企業の倒産に伴う労働相談は賃金未払いに関するものが多いのですが、企業の財産から回収を図ることが難しい状況になっていることが一般的です。このため、有料の相談にお金を掛けることは一般的に推奨できません。

未払賃金立替払い事業の適用を受けたい場合には労基署への相談が必須です。
中小企業の倒産事案で事業主側がこの制度の利用を妨害してくる場合には、訴訟での債権回収を目的とせずに未払い賃金額や雇用契約上の地位を有することの確認のみを目的として訴訟を起こすことがあります。この場合には弁護士以外への法律相談は非推奨です。

雇用保険の手続きに問題がある場合職安への相談は要注意です

雇用保険からの給付を適切に得ようとする場合は、社会保険労務士会の総合労働相談室への相談を推奨します。

雇用保険の手続きを扱うのは公共職業安定所ですが、職安への相談は推奨しません。
この役所は、雇用保険制度を労働者に積極的に周知したり利用させようとしない対応を取る可能性があります。事前に他の労働相談を利用したり知識を持ってから、行いたい手続きを具体的に指定して問い合わせすることを強く推奨します。

あくまでも事業主個人に責任を追求する、ということは、制度上一応可能です。推奨できません。
これを行うには訴訟を提起する必要があるため弁護士への相談を必須としますが、一般的にとても面倒な訴訟になるはずです。ニュースになるような(弁護団が自発的に作られたり、無料相談会が開かれるような)大規模な倒産の場合を除き、依頼を受ける事務所の発見は特に難しいと推測します。

倒産状態の企業に対して内容証明を作成・送付したり支払督促・少額訴訟などの書類を作成してもらうために、士業の事務所に依頼するのは、ほとんど無駄です。特に非推奨です。
話をひととおり聞いただけで特段の根拠も示されずにこうした対応策の提案を受けてしまった場合、その相談担当者の見識を疑ってさしつかえありません。以後、その担当者への相談を避けてください。

個別の相談で対応できる場合

一般的に倒産といってもさまざまな状態があります。法律相談・労働相談を経て対処できた事例にはつぎのようなものがあります。

  • 廃業または破産申立をすることが事業主側から発表されたが、前借りや資格取得費の負担等があって賃金の支払義務の一部が認められない
  • 単に夜逃げして連絡不能になっただけで、売掛金の入金予定が把握できている。債権仮差押の必要があり可能である
  • 雇用保険の被保険者資格喪失の手続きが実施されていない
  • 自己都合か解雇かなど退職の理由にだけ争いがあり、これを決めてしまえば雇用保険の受給額が変えられる

こうした理由がある場合は、あえて限定的に法的措置をとるよう方針を決めることがあります。
こうした労働相談に丁寧に対応して手続きを考えてくれる事務所の存在は、あまり聞きません。

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Last Updated : 2015-04-05  Copyright © 2014 Shintaro Suzuki Scrivener of Law. All Rights Reserved.