すずきしんたろう事務所のご案内（労働相談業務）

相談室にて
（小さな事務所ですが、
執務室と別の相談室を確保しています）

働くひとが普通にだせる費用で、労働紛争の解決を支援すること。

これが当事務所の創立目的です。

この事務所は創業以来、企業を顧問にしない社会保険労務士・司法書士として労働者側での労働紛争への対処を主な業務としています。令和元年８月で社会保険労務士としての開業から１６年となりました。

これまでにお受けした労働相談は、送信フォームで最初の問い合わせがあったものだけで約８００件に及んでいます。大部分が労働者側からの相談で、うち１２０件超について、裁判書類作成・簡易裁判所訴訟代理のご依頼をお受けし、経験を蓄積してきました。

このような事務所を作ろうと思いたったのは、わたし自身がかつて他士業の事務所で就労中に、賃金未払いをはじめとする労働紛争に巻き込まれたからです。
それを本人訴訟で解決する過程で、裁判所をもう少し気軽に利用できるようにすること、そのためには、働いている人が出せるお金で依頼や相談を受けることができ、水準以上のサービスを提供できる何者かが必要だと痛感しました。

労働紛争でこれを効果的に実現するには、司法書士がなしうる裁判書類の作成と本人訴訟の支援の能力のほかに、労働法に対する体系的な知識が必要であると知り、司法書士と併せて社会保険労務士を兼業することにしたのです。

かんたんにいうと、この事務所は月給１５万円で士業の事務所の補助者をやっていた昔のわたしも使えるような事務所がほしい、そう思って作ったのです。

開業後にお会いしたお客さま方は、わたしよりも想像力に富んでおられました。
開業当時はウェブサイトを持つ事務所が少なかったこともあり、開業後まもなく県外からご依頼をいただくようになったのです。労働紛争では、いままでに訴訟代理で北海道へ、労働相談では沖縄県に出張することとなりました。やがて講師の依頼も、県外の業界団体からやってくるようになりました。

しかしながら業務を続けるにつれて、必ずしも労使の一方だけが正義でもなければ常に救済されるべきでもない、ということも徐々に明らかになってきました。刑法上の犯罪に関与する方からご自分の主張を最後まで曲げないまま敗北していく方まで、労働者も実にさまざまです。

業歴が長くなるにつれ、当初は労働者側でご依頼をくださった方がのちに経営者として独立開業される、といったうれしい変化にも立ち会えるようになりました。しかしそれは、この事務所が完全に労働者側であるという立場から少しずつ遠ざかる必要があることも意味しています。

そうした中で、当初の創立目的だった『使いやすい費用での法的サービスの提供』は事務所の経営と両立しつつ達成できる、ということが明らかになってきました。少額の請求をする事案ならお客さまからいただく報酬も少額でよく、一部の裁判書類作成では法律扶助制度より安価に設定していい、ということがわかってきたのです。

わたしは今後とも、本人訴訟のための裁判書類作成を中心にして、この事務所を選んでくれたお客さまと一緒にこの世に道理が通っていくさまを楽しんでいきたいと考えています。

などと難しそうなことはさておいて、小さな事務所であるということは経費もあまり発生せず、裁判書類作成にかぎらず不動産登記その他の手続きについて、ときには費用面で魅力的なご提案をお示しできることもあるようです。
当初はお客さまの求めに応じてあちこち出張していましたが、今ではそれが事務所の大きな特徴になってしまいました。『旅する代書やさん＝旅行書士』として訪れることができた街は、様々な方の様々なご依頼で今年も少しずつ増えています。

どんなご依頼であれ、それをきっかけにこの事務所を気にいっていただけた結果、ときおり相談をいただけるようになればそれは素晴らしいことです。

みなさまからのいろいろなお問い合わせを、お待ちしています。

現地調査・個人宅等への訪問は、その場所に代えて市町村の交通機関の拠点に印をつけています