相談室からひとこと

民事調停は、その良さを発揮させるにはなにより相手の事情への配慮が必要です。

理由は、その紛争分野の専門家が、ほとんどタダみたいな値段で動員できるようになっているにもかかわらず、相手方が分からず屋なら解決に結びつかないからです。

さらに、基本的には双方の譲歩で解決を目指すが最初から裁判官が関与してかなり強い説得力を発揮する労働審判の制度がここ数年で定着してきたことも、民事調停が見劣りして見えてしまう大きな理由になりました。

ちなみに私自身の経験では、自分の起こした労働訴訟が地方裁判所の自庁調停に回されたときの調停委員は、司法書士と、社会保険労務士の大先生でした。

司法書士の有資格者が行政書士を訴えた労働訴訟に、被告代理人として弁護士が付き現役の司法書士と社会保険労務士の先生方が調停に入って解決してくださったわけです。
なお調停委員の先生方にも役割分担があったのか、司法書士の先生は僕に「君は訴状も作れるんだから、はやく開業するように(笑)」と懇々と諭してくる一方で、社会保険労務士の先生は相手方の雇用保険法違反を突いて譲歩を引き出してくれたようです。

民間人2名を調停委員にして、その人たちに入ってもらって裁判所で話を進めていく、というのは、特に労働紛争では『民間の専門家=弁護士や社会保険労務士』が調停委員になってくれることが期待できることになるわけです。もちろん調停委員が無条件で全面的に当事者一方の味方につくわけではありませんが、裁判とは違った(ある程度、柔軟にこちらの話を聞いてもらえる)ゆるやかな手続きの中で、かつ専門知識のある人の助けが得られるというのは裁判所における民事調停の最大の長所の一つだと言っていいでしょう。

調停委員になる人材としては弁護士が多く、他に司法書士、専門知識がある人として社会保険労務士や建築士(欠陥住宅の紛争など)、宗教関係者などいろいろな人たちが事案に応じて選任されるようです。

また、弁護士をはじめとする資格職能についてはそれぞれの業界団体(各県社会保険労務士会など)が推薦した人物がなりますから、とくに専門知識で問題のある人に出くわすことは少ないでしょう。

しかし短所もあって、最大の短所はなんらか譲歩してみせる気がなければ全然適さないことと、どんなに譲歩しても相手が争いたいなら調停が不調になるしかないということです。譲歩できる金額を確認することが優先されて事実関係の把握がおろそかになる、そんな苦情が発生することもあるようです。

もちろんことがらと状況によって必要な譲歩の度合いは異なりますし、調停委員の先生方が非常にがんばって金額を上積みしてくれるうれしい誤算もあります。その反面で、調停になっている時だけはひたすらゴネ続け、訴訟になったとたんに一気に譲歩してくる社長もいます。

筆者自身が経験した調停では、調停委員とのやりとりで「(相手から支払ってもらう解決金が)いくらまでならゆずれますか?」と聞かれて「22万円以下なら調停を蹴って徹底抗戦せざるを得ませんね」と答えたところ、相手方と調停委員の話し合い後「32万円、ってことでいいですか?」と言われてそれで話が付いてしまう、ということもありました。

あまり謙虚すぎる場合には、時として助けてもらえることもありそうです。

柔軟に譲った上で迅速に解決を目指す気があるなら、そして急いではいないなら、民事調停はまだ、一応考慮できる選択肢です。

では絶対に譲れないなら訴訟を選ぶべきか、といわれると、実際には判決より和解でおわる訴訟が圧倒的に多い以上、『絶対に譲らない』という態度の維持は訴訟であっても実は困難だと考えなければいけません。

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だから、民事調停の裁判書類作成料金には、相手からの支払額で決まる上限を設けます

これは調停の不調など、万一意に添わない結果になってしまった際のお客さまの負担を押さえるためと、お客さまに納得頂ける形で、結果を料金に反映するように決めたためです。

通常は、まず「その調停でいくらの請求をするか」によって「その請求額の5%程度」を手続開始前に、手続開始前の料金としてご用意ください。書類作成の枚数(1ページあたり5千円)で計算した料金のほうが安ければ、その料金をお支払いいただいて申立書を作ります。

また、民事調停申立書の作成以前の労働相談から調停手続への助言、申し立て後の必要書類の作成と、調停終了までに必要な事務について、一貫したサポートを提供します。

そして民事調停が終わったときに手続終了後の料金として、調停で支払われることになった額の「上限15%」の料金をいただきますので、もし支払額が10万円なら上限は1万5千円ということになります。

上記のとおり調停の過程で必要になる書類をどれだけ作成しても、報酬は手続終了後に、その結果、つまり相手方からいくら支払われることになったかで決まる金額が上限になるように料金を定めました。たくさん書類を作ったら、料金をたくさん取られる、というわけではありません。

労働紛争以外の裁判事務や難易度が高い場合はこれと違った料金体系をとっています。

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